Q.実家は浄土真宗の門徒ですが、私は宗教に興味がありません。主人が亡くなりましたが、お墓を建てず手元供養と散骨にします。それでも戒名はもらった方がいいのでしょうか。
A.戒名は仏教徒がつけてもらうもので、仏教徒以外の方はつける必要はありません。
戒名は宗派によって呼び名が異なり、「法名(法名)」や「法号(ほうごう)」と呼ばれることもあります。
戒名(法名、法号)は「亡くなった後にお寺につけてもらうもの」と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実は戒名(法名、法号)とは仏門に入り、仏様の弟子になった証としてつけられものなのです。
そのため仏門に入った方は生前に戒名をいただくこともあります。
仏教では戒名をつけることで迷わずに極楽浄土に行けるとされており、一般には亡くなった時に戒名(法名、法号)をつけてもらいます。
仏教では戒名(法名、法号)、神道では「霊号」、キリスト教の「洗礼名」など信仰するそれぞれの宗教で名称・内容が異なりますが、無宗教の場合はどれもいただかなくても問題ありません。
■戒名代の相場はいくらくらい?
一口で戒名代といっても金額はまさにピンキリです。
一般的には20万円~30万円程度が相場ですが、いわゆる「院号」であれば80~100万円を超えることもあります。
信心深い仏教徒の方であればそれも高くは感じないかもしれません。
しかし無宗教の方がそれだけの費用を出して戒名をいただくことは無いでしょう。
■戒名がなくても仏式のお葬式はできる?
しかし、菩提寺のお寺にお願いする場合は戒名は必須となりますが、葬儀場に僧侶の手配をお願いする場合は、戒名なし、読経のみで引き受けてもらえる場合も少なくありません。
■無宗教の方の場合は「無宗教葬」がおすすめ。
無宗教葬にしたい場合は、あらかじめ葬儀社に問い合わせてみましょう。
■お寺の納骨堂やお墓に納骨するなら戒名は必要。
でも手元供養や散骨なら問題なし。
戒名はいわば仏教徒の証ですので、お寺の納骨堂やお墓に納骨をするなら、ほとんどの場合が戒名が必要となります。
しかし、公営または民間の霊園などでは戒名は必要でないことも多く、お寺によっては俗名のまま納骨をすることができるところもあります。
もちろん、手元供養や散骨の場合は全く問題ありません。
宗教を気にせずに自分らしくご供養してください。