お客様の質問にお答えします⑮「自宅墓に入れるご遺骨の選び方を教えてください」

Q.自宅墓にしようと思っています。粉骨せず、ご遺骨を分骨して納骨しますが、ご遺骨の部位の選び方が分かりません。どこを入れても良いのでしょうか?」

A.どの部位を入れても良いのですが、喉仏を選ぶ方が多いようです。

自宅墓おくぼは現在ある骨壺の中から、2寸壷の骨壺に入る分だけ分骨してコンパクトな墓石の中でご供養をします。

一般に手元供養はサイズが小さいため粉骨作業が必要なことも多いのですが、おくぼは粉骨せず、そのままの状態でご遺骨を納めることができます。

しかし全てのご遺骨を納めることはできません。

そのためご遺骨の中から遺骨を選んで分骨することになりますが、皆さんからよくご質問をいただくのは、「ご遺骨のどこを選んだらいいのか」ということです。

 一般にご遺骨の中で最も大切にされるのが「喉仏」です。ですので自宅墓にもまず喉仏を納骨し、そのほかは形が残っているきれいなご遺骨を選んで入れる方が多いようです。

 

 

■なぜ喉仏が大切にされるのか。

ご遺体は火葬後にお骨上げ(収骨)を行い、ご家族・ご親族が専用の箸でご遺骨を拾って骨壷に納めていきます。

その際、崩れないように最後に入れるのが喉仏です。

喉仏というと男性の喉の出っ張った部分というイメージがあるようですが、ここでいう喉仏とはそれとは別で、首を支える頸椎の2番目にある骨のこと。
これは男性にも女性にもあります。

喉仏が大切にされる理由は、その形が仏様が坐禅を組んでいるように見えるからだと言われています。
体の中に仏様が宿っていた名残だという考えで、喉仏がきれいに残ると極楽浄土に行けるという言い伝えもあります。
しかしこれは迷信のようなもので、高齢になったり病気などの問題で、きれいに残らない場合もありますし、それでも全く問題はありません。 

■喉仏が分からないときはどうする?

喉仏は曲線を描いているのが特徴ですが、探しても分からないことも少なくないでしょう。
火葬後にはすでに喉仏が分からなくなっていたということもありますし、ご遺骨を保管する間に崩れてしまい分からなくなってしまうこともあります。

喉仏が分からない場合は他のご遺骨を分骨しても構いませんし、それで故人が極楽浄土に行けないということもありません。

ご遺骨のどの部位でも故人の生きた証であり、尊いものであることは変わりがないのです。

■入れるのを避けた方がいいのはこんな場合

しかしご遺骨にカビや傷みがある部分については、他のご遺骨に広げてしまう可能性があるため分骨は避けた方がいいでしょう。

カビなどが心配な場合は粉骨(パウダー化)するという方法もあります。

粉骨は家でもできますが、ご遺骨には発がん性物質などが付着していることもありますし、精神的な負担もかかりますので専門業者に任せた方が無難です。

しかし、一度粉骨をすると元に戻せませんので、粉骨をする際は事前にご家族・ご親族に相談した方がよいでしょう。

 

 

 


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